キャリア形成において専門性を高めるのは必ずしも良い事とは限らない

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最近、今後のキャリアについて悩んでいるのですが、専門性を高めていくことが必ずしも良いこととは限らないよなーと思ったりします。

いや、もちろん専門性を高めるのは大事なことです。文系、理系に関わらず、自分の就いた職で食べていけるのは、その道の知識や経験の無い人には簡単に出せない価値を生み出し、それに対する対価を得ているからであり、その価値を生み出す源泉こそが専門性なわけですから。

じゃあ専門性を高めれば高めるほど、生み出す価値も大きくなるのかというと、必ずしもそうではないんじゃないでしょうか。

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大事なのは専門性の高さではなく、専門性をもつ分野

結局のところ、価値というのは市場によって決定されるものなのです。もちろん、市場での価値決定の過程で、価値創造に要した専門性の高さも加味されるので、実現困難なものは価値が高くなる傾向はありますが、市場に必要とされなければ価値はゼロに等しいのです。

何が言いたいかというと、専門性の高さ≠価値だということです。

そういうわけですから、価値が市場によって決定されることを踏まえれば、専門性の高さよりもむしろ、どういう分野の価値を提供するかの方が重要だと思います。

例えば、市場から必要とされている分野と、必要とされていない分野で、同じレベルの専門性が求められる仕事があったとして、それぞれから生まれる価値は全然違うものになるはずです。

専門性は高めるに越したことはないが、専門とする分野の方がもっと大事なんです。

専門性の高さはキャリア選択の足枷にもなりうる

高い専門性をもつことは基本的には良いことです。無いよりはあった方が絶対にいいんです。だけど、1つ弊害もあると思っています。それは、専門性が高くなればなるほど、それ以外の分野に動きづらくなるということです。

専門性って、もう自分の資産、既得権益のようなもの。別の分野にスイッチするということは、これまでに積み上げてきたその資産を放棄して、一から出直すことと同じです。そんなこと、恐ろしくてできたもんじゃないですよ。

だから、専門性が高くなるほど、それに固執し、動けなくなっていくのです

さっきの専門性をもつ分野の話と合わせると、微妙な分野で専門性を高めてしまうともう目も当てられない感じになりそうですね。

ちなみになんでこんな小難しいことを語っているかと言うと、実は今僕自身が、自分のいる機械の分野が本当に正しい選択だったのかと思いながらも、かといって今まで学生時代から積み重ねた専門性を捨てて戦うのは怖いなーと悩んでいるからです。

このまま進むべきか、方向転換すべきか・・・果たして製造業に未来はあるのか・・・うーん難しい。

これから大学に進学するとか、就活する学生の方々には、やりたいことだけでなく、こういうことも踏まえて慎重に進路を考えた方がいいですよーと伝えたいです。まぁ未来のこと(市場に求められる分野)は簡単に変わってしまうものなので、まずやりたいことを中心に考えるべきとは思いますけどね。