この間図書館で「日本人が保険で大損する仕組み」という本を借りました。
タイトルで釣られて、まぁタダだしとりあえず読んでみるかと思ったレベルだったんですが、これが思った以上に良い内容だったので簡単にご紹介したいと思います。
保険はリスクマネジメントの一環として考える
「日本人が保険で大損する仕組み」は2014年11月に出版された書籍で、著者の橋爪健人氏は日本とアメリカで保険会社に勤めたという経歴を持つ保険のプロです。
この書籍は筆者のそんな経歴から、日本とアメリカの保険に対する考え方の違いや、いかに日本人が無駄に保険に入りすぎているかといった事を経験に基づいた事実ベースで示しています。
そしてこの書籍の中で一番興味深い部分は、リスクマネジメントの考え方を保険の要否判断に使うべきとしているところです。
これは、お金が必要になるような出来事、例えば自動車事故や病気、死亡などをリスクとして捉え、このリスクの強度(=必要になる金額)と頻度(=生じる確率)を見積もることで、そのリスクの対策として保険が必要なのか、それとも他の手段で対策可能なのかということを判断するものです。
具体的には、リスクの強度が小さく、頻度が高い事象に対しては、まず確率を下げるように気をつけて行動すべきだし、仮に起きたとしても強度は小さいので貯蓄で対処することができるはずです。当然リスク強度が小さくて頻度も低い事象は保険など使わずとも貯蓄で対処できるはず。
一方リスクの強度が大きくて、頻度も高い事象に対しては、そもそもその事象が生じないように行動を変えるなどの対策をすべきなのです。
唯一保険で対処すべきなのはリスク強度が大きく、頻度は低い事象です。ほとんど起きないけど、万が一起きたときには経済的に大ダメージをうけるような事象、どう頑張って行動を変えたり気を付けたりしても発生確率を消しきれないような事象こそ、保険で対処すべきだというのが筆者の主張となっています。
保険を見直したい人や、加入すべきか迷っている人にオススメ
というわけでこの書籍は、保険のプロの本音ではどういう保険が無駄なのかという知識を得ることができ、そして自分に必要な最低限の保険を判断するための基本的な考え方を身につけることができる一冊となっています。
保険の見直しを考えている人や、加入しようか迷ってるという人には特にお勧めです。図書館にも置いてあったりしますので興味ある方は是非チェックしてみて下さい!